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睡眠時無呼吸外来

『睡眠時無呼吸症候群』に注意しましょう!

居眠り運転の原因として近年、注目を集めているのが『睡眠時無呼吸症候群(SAS)』と呼ばれる病気です。SASは安全運転上も、また運転者の健康上も見逃すことが出来ない大きな危険を伴う病気で、居眠り運転による事故を防ぐと共に健康を維持するためにも早急に治療しなければなりません。

1. SASとは?

SASは睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返される病気です。その結果、十分に睡眠がとれず日中強い眠気を感じたり居眠りがちになったりする、集中力や活力にかけるなどの状態になり、漫然運転や居眠り運転により事故などが発生しやすくなります。医学的には呼吸が10秒以上停止する無呼吸の状態が睡眠中に30回以上生じるか、睡眠1時間あたり無呼吸が5回以上生じるものをいいます。

図1 正常な状態の上気道 図2 睡眠時無呼吸の状態の上気道
図1 正常な状態の上気道 図2 睡眠時無呼吸の状態の上気道

2. SASに関連する症状

SAS患者には主に次のような症状が見られます。

・睡眠中、呼吸が止まる  ・大きないびきをかく  ・朝、頭痛がする
・日中、強い眠気を感じる  ・寝ている間頻繁に目が覚める  ・熟睡感がない
・集中力が低下する  ・夜頻繁にトイレに立つ  ・不眠症  ・勃起不能不全  ・肥満


睡眠時無呼吸症候群をチェックしてみましょう!!

※下のチェック表で11点以上ある場合は受診をおすすめします

ESS問診票

Epworth Sleepiness Scale

状況 点数
1 座って読書をしてるとき 0 1 2 3
2 テレビを見てるとき 0 1 2 3
3 人がたくさんいる場所でなにもしてないとき 0 1 2 3
4 車に乗せてもらってるとき 0 1 2 3
5 午後横になって休憩しているとき 0 1 2 3
6 座って誰かと話をしているとき 0 1 2 3
7 昼食後、静かに座っているとき 0 1 2 3
8 座って手紙や書類など書いているとき 0 1 2 3
合計

ESS問診票(PDF)をダウンロード

0:居眠りをする事は絶対にない

1:時々居眠りをする事がある

2:居眠りをする事がある

3:だいたいいつも居眠りをしてしまう

※11点以上は睡眠障害の疑いあり(欧米)

3. SASに伴う合併症

SASになると睡眠時無呼吸のために血液が固まりやすくなり狭心症・心筋梗塞・脳梗塞など重大な合併症を起こす恐れがあります。また、高血圧・脂質異常症・動脈硬化・不整脈の恐れもあります。

4. SASによる事故

これまでの色々な研究によればSASによる居眠り運転で発生する事故は特に
・一人で運転中 ・高速道路や郊外の直線道路を走行中  ・渋滞で低速走行中
に多いといわれています。また重症のSAS患者による事故は短期間に複数回生じることも少なくないと言われています。
日本では2003年の新幹線オーバーラン事故の発生以来SASの知名度が上がり運送会社。鉄道関連企業で社員に対しSASの診療を積極的に進めるようになってきています。

5. 医療機関での診察(もしくは事業所健診)

①スクリーニング
問診を行い、パルスオキシメーターという機器を使って検査を行います。その内容は、一晩寝ている間の無呼吸の回数や動脈血の酸素量等を測定し、精密な検査が必要かどうかふるいにかけるものです(スクリーニング)。この検査機器は小型で軽量であるため、自宅に持ち帰って検査を行うことができます。
携帯型簡易PSG検査も自宅に持ち帰りおこなう検査ですが、パルスオキシメーターの検査に呼吸の有無、
イビキ、睡眠時の体位なども調べられる検査になります。
健診での費用は
パスルオキシメーター 1000円/1人
携帯型簡易PSG検査 4000円/1人

写真1 パルスオキシメーター
写真1 パルスオキシメーター

②確定診断
パルスオキシメーターでSASと疑わしく精密な検査が必要と判断された場合には、さらに病院で一晩かけてPSGによる検査を行います。これは、体にいろいろなセンサーを付けて、脳波、心電図、口・鼻からの気流、胸部・腹部の動き、動脈血の酸素量、いびきなどを記録し総合的に解析するものです。この検査により、睡眠障害の有無と、SASであるかどうかの確定診断とその重症度を判定します。

写真2 PSG(終夜睡眠ポリグラフ)
写真2 PSG(終夜睡眠ポリグラフ)

6. SASの治療法

治療が必要だと判断された場合には、CPAP(シーパップ/経鼻持続陽圧呼吸療法)による治療が効果的です。これは、鼻に簡単なマスクを付け、無呼吸が改善されるように適切な圧力をかけた空気を鼻から持続的に送り込み、上気道を押し広げるというものです。また、CPAPによる治療は、自宅でも行うことができ、月に一度診察のために通院するだけです。これには、健康保険が適用され、患者の負担は軽減されています。自己負担額は、3割負担の場合、月々5,000円程度です。

写真3 CPAPを装着した状態
写真3 CPAPを装着した状態

他の治療方法としては、下あごを前方に固定することにより上気道を広げて治療するマウスピースというものもあります。また、扁桃の肥大が原因の人は外科的手術が必要となります。さらに、肥満の人は、食事療法などの指導を行い、減量をする必要があります。

7. CPAPによる治療の効果

CPAPによる治療の効果は、治療を始めた最初の1日目の夜から現れ、無呼吸数の減少や動脈血の酸素量の改善が見られます。また、数日間の治療により日中の強い眠気や居眠りの改善が見られます。さらに継続的に治療を続けることにより「SASの症状」が改善されます。このようにCPAPによる治療を受けるとひどいいびきも止まり、無呼吸の状態も起こらなくなります。そのため、夜ぐっすり眠れるようになり、日中強い眠気を感じたり居眠りをしたりすることがなくなり、SASが原因となる漫然運転や居眠り運転による事故を防止することができます。また、集中力が増し仕事の能率や成果の向上にもつながります。さらに、SASに伴う合併症を予防することもでき生活全般の質の向上と健康の維持が図られることになります。アメリカでの調査結果によれば、SAS患者の事故率は、CPAPにより継続的な治療を行った場合、大幅に低下し、健康な人と変わらなくなるというデータがでています。

8. 事業者・管理者の皆さまへ

-SASへの対応において事業者・管理者が果たすべき役割-
SASの人が、それを放置したまま運転を続けることは、自分だけでなく他人の命も大きな危険にさらすことになります。特に、職業運転者は、安全運転が社会的な使命であるわけですから、SASであった場合、運転の仕事を続けていくためには、治療を受けることが必要不可欠です。また、SASは治療が比較的容易であり、しかもその結果症状が劇的に改善されます。従って事業者は管理職や人事・労務担当者、運行管理者などが連携し、この病気について運転者や家族と正確な情報を共有して、日頃から職場や家庭で気軽に話し合える雰囲気づくりをしていくことが重要です。専門医によるセミナーを開くのも一つの方法です。事業者には、運転者や家族と一体となってこの病気に取り組み、SASの疑いがある運転者を早期に把握するとともに、診断と治療につなげていく社会的責任があるのです。なお、当然のことですが、SASは治療すれば健康な人と同じように安全に運転を続けていくことができるわけですから、SASの疑いがあるから、または、SASと判明したからといって直ちに乗務からはずすなどの差別的な扱いを絶対にしてはなりません。

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